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「Q大ロー BBS」 (仮称)
http://jbbs.shitaraba.com/study/4022/




『九大ロー雑感』

九大ローに入学して半年が過ぎようとしています。最近、友人から「九大ローってどんな感じよ」と聞かれる機会が多いこともあり、ここらで簡単に振り返ってみたいと思います。


 <授業について>
総じて、ほぼ満足できる環境でした。入学当初は教わる側も教える側も前例がないという一期生特有の事情があったためか、とにかくやたらと大変でしたが、6月、7月になると学校側の配慮によって学生に与えられる「課題」が若干楽になり、また学生の側としても勉強のリズムがつかめるようになったためか、だんだんと落ち着いて授業を受けられるようになりました。授業スタイルは、基本的に質疑応答形式がメイン。適度な緊張感を保った講義が多かったと思います(もちろん中には極度の緊張を要求された講義もあれば、ぬるい雰囲気の講義もありましたが)。使っている教科書は、憲法=ケースブック憲法、民法=Sシリーズ、刑法=自由(前田が多い)、商法=弥永とか、民訴=伊藤眞、刑訴=自由、国際公法=Sシリーズ、国際私法=双書だったような(うろ覚え)。オーソドックスな選択と言えると思います。2年科目だと、司法研修所が出している教材を使う場合もあるようです。
ところで、九大の1年次配当カリキュラムの特徴といえば、前期に六法だけでなく国際関係法まで含めて一気に7科目(8科目か)に突入したという点でしょうか。後期は国際関係法に代わって行政法が必修で入ってきます。7科目体制です。この負担はすごいものがありますが、その代わり一気に全科目に対する展望が開けてくるという利点もあるようです。
授業の予習についてですが、憲法の場合ですとケースブックに抜粋の形で収録されている判例につき、LEX(判例データベース)を検索して元の判例をちゃんと読んでくるのが理想とされているようです。しかし、事件によってはA4でプリントアウトすると数百枚相当にもなるような分量があったりしますので、きちんとこなすには大変です。時間が足りません。そこで適宜、事案の概要と判旨の主要部分だけを押さえるということにもなったりしますが、そこらへんの使い分けは各人のそのときの状況(疲労)次第かもしれません・・・。民法や商法なんかはかなり頻繁に答案の提出を求められます(あるいは推奨されます)。民訴は毎回テストがあり、刑訴は莫大な資料と格闘することが要求されます。2年生配当科目である民事裁判実務や刑事訴訟実務でも、頻繁にレポート(起案)の提出を要求されますのでかなり大変そうです。こうした負担感は人によりけりなものでしょうが、一般的に言って九大ローの授業はeasyでは決してない、といったところでしょうか。個人的には、very hardでした。

<自修について>
ローの自修環境ですが(九大ローでは自「習」ではなく自「修」の漢字を用いる)、個人的には、かなり恵まれた勉学の環境が整備されていると思います。学費の安い国立とは思えないような!具体的に自修室から見ていきましょう。九大ローの自修室は24時間年中無休体制で稼働しております。夜もけっこう残って勉強している人がいて、徹夜している人もいるようです。自修室の設備としては、実質固定式の席が各自に用意されており、上部に本棚、天板の下に引き出しがついた、明るめの蛍光灯が内蔵された大きめのシステムデスクが設置されています。各机には有線LANのケーブルと電源コンセントが付属しています。イスは背もたれが大きめのものです。机と机の間には間仕切りが備わっています。自修室の天井はかなり高めで、両サイドは窓になっているので、とっても開放感があります。天井の蛍光灯も大型なので夜も明るいです。そして、法律雑誌(ジュリスト、判例時報など)や各大学の紀要の最新号がマガジンスタンドにおさまっています。
また、プリンタ(5台)が自修室の中に設置されていて自由に使えます。各自のパソコンにはあらかじめプリンタドライバをインストールしてあるので、各自の机からLAN経由でバンバン印刷できます(印刷用紙は各自で持参するか、共同購入するかを選択できる)。
教室は1階に法廷教室(法廷が再現されているらしい)と演習教室(遠隔授業用の高価そうなデバイスが設置されている)がありますが、日常的によく使うのは、2階にある二つの教室です。自修室から徒歩10秒ぐらいで教室に入れます。 ロッカーは、2階の廊下にずらっと並んでいて、固定制になっております。かなり大きめの鍵式ロッカーで、基本書とかパソコンとかいろいろ収納できるようになっております。
さて、勉強する上で質問があった場合は、学生3〜4人に一人(後期から二人になるらしい)指定されている担任の先生(チューター)や、授業担当の先生にメールないし直接質問するという形になっています。科目によっては、研究者コースの院生の方や優秀な学生がTAをしている場合もあります。 また、学生の間でも、各種の自主ゼミを組んで勉強している場合が多いようです。もちろん一人で勉強している人もいます。

<パソコン環境>
入学前にアンケート用紙が配布され、「あなたはノートパソコンを持っていますか」という質問に「ノー。買う予定もない」と応えたツワモノには全員、ノートパソコンが無料で提供されたようです。国立とは思えません。これを九大パソコンといいます。NTT関連会社のロゴが入ってますが、いわゆるノーブランドの、デスクトップ代替タイプの全部入りノートPCで、ファンの音が大きいのと、デザインがちょっとダサいのと、壊れやすいのが弱点です。しかし、なにせ希望者全員に貸与という太っ腹ですから、ここは感謝しなくてはなりません。他方で、リッチな学生は自前のノーパソを持ち込んでいるのが普通です。最大派閥は東芝ダイナブック白のようです。次にVAIOでしょうか。
ほかに共用のデスクトップPCも設置されています。大審院の判例データベースなんかはここから検索します。
LAN環境としては、前述したように各自の自修室の机の上に有線LAN端子が設置されているほか、演習室の机にも一人ひとつの有線端子が設置されています。また、廊下や普通の教室には無線LANのアクセスポイントが設置されていますので、どこにいても11bの無線でネットにつなぐことが可能です。なお無線接続のクライアントソフトなんかは九大の情報なんとかセンターから配布されるものを使います。
さて、ローにおけるパソコンの用途を簡単に述べておきますと、(1)メールのやりとりをする(学校側からの指示・連絡は基本的にメール)、(2)LEX等の判例データベースにアクセスし最高裁判例や百選などを検索してモニター上で読んだり、PDFファイルをプリントアウトして読んだりする(授業の予習)、(3)wordで授業のレポートや答案、自主ゼミのレジュメを作成したりする、(4)ネットを見たり音楽聴いたりDVD見たりして気分転換する、といった感じです。この中で(2)がローっぽいかも。しかしローによってかなり使用頻度が違うようです。判例を予習させまくるローもあれば、すくなくとも1年の前期ではほとんど引かせないローもあるそうです。九大は中間派といったところでしょうか。

<図書室について>
九大ローの図書室は一階の奥にあります。大学の図書館を想像するといかにも小さいと思われるかもしれませんが、ローの資料室としては、意外にも大きめで比較的充実していると言えることが判明しました。厳選された基本図書や判例集が揃っていて、なかなか使い勝手がいいと思います(もちろんもっともっと充実していってほしいですが)。 図書室の前には閲覧用のテーブルが二つとコピー機2台あります。1枚10円現金払いです。うち1台はADF付きのカラーコピー機です。コピー機は生協にもあったりするので、困ったりすることはまずありません。

<食事について>
食事環境については、書くべきことは少ないかもしれません(笑)。昼飯は、目の前にある文系食堂という名前の生協で食べたり、弁当を持参するか買ってきてローの中で食べる人が多いようです。夕飯は、歩いて5〜6分ぐらいのところにある生協の中央食堂(けっこう大きい)でとるか、自転車で4、5分くらいのところにあるファミレスや「楽市楽座」という名前の複合施設(ドンキホーテやゲーセンが入っていて近隣に住むヤンキーの聖地となっている)の中の「びっくりドンキー」(ファミレス)や中華料理屋や「牛角」(焼肉屋)に行ったりする人もいるようです。ちなみに楽市には漫画喫茶や「銀だこ」やカラオケ屋なんかも入っています。ちょっと時間がかかりますが、九大理系キャンパスの正門付近に広がっている学生街っぽい通りに点在する定食屋に足をのばしたり(というよりもここらへんに住んでいる院生が多いので家に帰るついで)、車で国道沿いのショッピングセンターに遠征したりすることもあります。
ローの2階には、缶ジュースとコップ式の自動販売機が2台設置されており、局所的にかなり好調な売り上げを記録しているはずです。目の前にある文系食堂にはちっちゃいながらも売店があり、お菓子や飲み物が買えます。歩いて3分ぐらいのところにある農学部食堂にも売店があります(文具やチケットなんかも扱っている)。
なお九大の保健センターもローのすぐそばにあり、無料で診療してもらえます。

<住居について>
ロー入学にあたって引っ越しをした人は、ローの周辺に住んでいる例が多いようです。通学時間5分とか10分みたいな。ちなみに九大の学生寮は月700円だそうです。ほかにもYMCAとか仏教関係とかいろいろな寮が整備されていますので、福岡以外から引っ越ししてくる人も安心でしょう。実家が福岡近辺にある人は、地下鉄の箱崎九大前駅かJRの箱崎駅から通ってくる人が多いようです。バス通学や車通学の人もいるようです(ちなみに福岡は西鉄という会社のバス網が異常なまでに発達していてスゴイと思います)。日本学生支援機構(旧育英会)の奨学金だけで十分に学業生活を送れる環境があると言っても嘘にはならないと思います。

<書籍について>
文系食堂のさらに奥の方にある生協書籍部は比較的こじんまりとしていますが、ネット上からも各種法律書を取り寄せてもらうことができます。福岡は天神(地下鉄で10分ぐらい)という繁華街に大型書店(ジュンク堂や丸善など)が揃っているので、書籍環境に関してはかなり恵まれていると思います。予備校本はLECとセミナーの校舎が天神にありますので割引で買えます。ちなみに漫画喫茶もロー近隣に幾つか、古本関係はBookOFFなどが周辺に幾つかあります。

<新司法試験対策について>
 まだ試験自体がどうなるかはっきりしないので何とも言えないかもしれませんが、九大ローで勉強している身としては「どのような試験になろうとも通用するような基礎的な力を身につけさせようとしている」というスタンスがメインなんじゃないかなと思います。ただ先生方も学生も人によっていろいろな考えがありますので、なんとも言えないところです。個人的には、九大ローは勉強に集中できる環境であることに加え、学生はとても優秀な方が多いのでそこで存分に切磋琢磨できれば良いなと考えております。

なお、以上の話はあくまでも2004年前期の経験を元にした雑感(笑)です。よって、来年以降どうなるかは知りませんのでご注意を。(終)



<追記> 2004/9/21
<既修者試験について>
九州大学法科大学院で2年コースを選択したい人は、入学後に既修者試験を受験する必要があります。
この既修者試験は単位認定の形を取っていて、認定された科目について「優」相当の単位が取得できることになっています。
初年度は、憲法、民法*2、刑法、商法、民訴、刑訴、行政法、国際関係法の科目が受験可能で、4月1から3日間に渡って論文式の試験を受験後、それに通った科目について後日口述試験が課せられるという形式でした。
2年コースになるためには24単位の取得が必要とされ、更に認定単位数の上限は30単位に設定されていました。。
認定単位数は、六法は各4単位、それ以外は2単位となっていました。
24単位を取得できなかった人は、通称「半既修」と呼ばれ、認定科目については授業を免除され、一部既修者のみが受けられる授業を受講可能になるという恩恵が与えられます。
従って、入学後のカリキュラムに余裕ができるので、できる限り単位認定された方が得かと思われます。(例えば、20単位取得して3年コースになったとしても、卒業に必要な単位数93単位の内20単位は取得済みであるし、現在年間41単位取得可能であるので、3年次には新試験対策に十分な時間を割くことができることでしょう。)
さて、肝心の試験問題はどのようなものであるかについてですが、基本的な問題が多いかと思います。
普通に大学の授業を聞いて、基本書を押さえておけば十分に対応可能だと思われます。
例えば、民法について言えば、無権代理と相続の典型論点がほぼそのままの形で出題されました。
ここで、既修者試験について思いついたことを書いてみますと、既修者試験が単位認定の形を取っているということは、裏を返せば、単位認定されない分野、もしくは、別に科目が用意されている分野については出題される可能性が極めて低いのではないでしょうか。
例えば、商法については、手形・小切手法という科目が別に用意されていたりします。
しかし、これを過信するのもいかがかと思われますので、受験を希望される方は、全範囲を万遍なく勉強しておくべきでしょう。

<パーティーについて>
九州大学法科大学院の特徴的な行事として、パーティーが定期的に開催されるということが挙げられます。
前期は、入学後、学期半ば、試験後の3回開催されました。
ここでは、お酒や食事が振る舞われて、法科大学院に在籍する多数の教員、学生が参加してアットホームな感じで会が行われます。
ちなみに、学生の会費は千円と格安です!
この行事は、特に他大から来た人間にとってはとてもありがたいもので、ここで入学後に一気に友達を増やすことができます。皆さんも、入学した暁には、是非とも参加することをお勧め致します。
このパーティーの様子について触れた雑誌があって、確か「法学セミナー」2004年5月号だったと思うのですが、今、参照できる状態にはないので、各自探して読んでみるものよいかと思います。


【これまでの日程】
2/16(月)--- 入学意思確認書 提出〆切
3/5(金)--- 学生寮 申込み〆切
3/11(木)--- 入学手続き書類 提出〆切
3/19(金)--- 既習認定 申請〆切
3/22(月)--- 松原寮 入寮者発表
3/23(火)--- 貝塚寮 入寮者発表
4/1(木)〜3(土)--- 既習認定・筆記試験
4/6(火)・7(水)--- 既習認定・口頭試問
4/9(金)--- 入学式
4/30(金)--- 前期授業料(\402,000) 納入〆切

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