紅茶事情ー紅茶飲んでる?イギリス人。

産業革命以降インドから大量に安価に輸入される紅茶は、今やイギリス人のアイデンティティーであるともいえる。午後の暇な時間をもてあまし、しかも夕食の時間まで空腹を我慢できなかった貴族のご婦人がはじめた「アフタヌーン・ティー」は世界的に有名になった。あれから300年たった今、21世紀のイギリス・紅茶事情とは。

イギリス、と言えばアフタヌーン・ティー。
こちらに観光にこられた方はよくご存知だと思いますが、紅茶はイギリスの観光土産ナンバーワンです。
種類もいろいろありすぎてよくわからないくらいです。

イメージとして、「紅茶大国」なイギリスなのですが、ロンドンに住んでいるとそれが本当かどうかは疑わしいときがあります。

なぜなら、ちまたにはコーヒーショップがあふれているからなのです。

イタリア系の
カフェ・ネロ
プレ・マンジャーレ
コスタ
コーヒー・リパブリック
などから、アメリカ系の
スターバックス
などなど。
プレ・マンジャーレは東京にも最近進出したらしいですね。

今やロンドン中心地にある駅の前には、コーヒーショップがないところはありません。
2,3軒連なっているところだってあるのです。

それでも、このコーヒー・ブームはここ3年くらいのことなのです。
ここ数年でコーヒーの需要は劇的に伸び、したがってスーパーのコーヒーコーナーは拡大し、駅前コーヒーショップは雨上がりのたけのこ状態なのです。

原因の一つは、コーヒーを飲むことが「おしゃれ」と思われていること。
どこのコーヒーショップも内装やショップ・アイテムにはかなり気合を入れています。
そして、くつろぎ空間を演出することも忘れません。
高い天井に、広々としたスペース使い。
空間が許す限り、大きなソファをおいていることもポイントです。

これに、若くて忙しくてお金もそこそこあるロンドナーが飛びつきました。
流行なのです、コーヒー。
私の友達は「どうしてもコーヒーがおいしいと思わないの。なんだか恥ずかしいわ。」といっていました。
おしゃれにコーヒーを一杯、といきたいのに飲めないらしいです。

おしゃれなくつろぎ空間。
これこそ、彼らの求めていたものだったのです。
ある意味日本人と似ていますよね。

では、紅茶の存在はどうなったのか。

心配しないでください。
イギリス人まだまだ紅茶を飲んでいます。

証拠その1:
あるイギリス人のお宅にお邪魔しました。
ホスト「みんな、何を飲む?紅茶?コーヒー?」
みんな「紅茶。」

問答無用です。

証拠その2:
ロンドンのランチタイムでにぎわうサンドウィッチ屋さん。
店主「何がよろしいですか?」
客1「えびとチーズのサンドウィッチにミルクティー。」
店主「何が(以下略)?」
客2「ハムとトマトをパンにはさんでくれ。それに紅茶。」
店主「何(略)?」
客3「そこのマフィンとお茶を頂戴。ミルクを入れてね。」

・・・まあなんと。
言うのを忘れていましたが、店によってははなからメニューに「コーヒー」なんてものがないところだってあります。

証拠その3:
女性「紅茶が切れてしまったの。買いに行かなくちゃ。」
友達「先週もそんなことを言ってなかった?」
女性「ああ、この前は30パック入りを買ってしまったのよ。」
友達「それじゃあ、一週間も持たないわね。」

あるイギリス人の一人当たり紅茶消費量は、一日5杯。
30パックごときでは、そりゃあ足りないでしょうよ。

こんな人々を毎日街角で見かけます。
そして、私が達した結論。

イギリス人の紅茶は、日本人の緑茶と同じようなものなんでしょう。
だれも、町のおしゃれなカフェでお茶を飲んだりしませんが、おうちにいるとついお茶を一杯のんで「ふう」とやりたくなるのが人情ってものではないですか。
ご飯を食べる時にコーヒーですか?
いや、白いご飯だったら、緑のお茶以外に何があるって言うのですか。
イギリス人がサンドウィッチを食べるなら、やっぱり紅茶ですよ。

最近はイギリスでも日本でも、食生活が多国籍になってきて、コーヒーを飲む人の数も激増しております。

でも。

やっぱり、普通の生活にしっくり来る飲みものと言えば、お茶。
お茶なんです。
イギリス人といえば、やっぱり紅茶なのです。

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